3/17の礼拝説教から

マタイによる福音書10章5~15節
イエス様が弟子たちに伝道の心得を教えておられます。まず、弟子たちが向かうのはユダヤの町や村です。ここは9:35に「イエスは町や村を残らず回って」とあるように、既にイエス様が訪れておられる場所です。伝道はいつもイエス様が先に赴いてくださった後に続いていくものです。そしてそこでイエス様に倣って活動します。9~10節に旅支度をしないように言われるのは、伝道について神さま以外の力に頼るなということです。神さま以外の物を数えて伝道の可能性を探ってしまう誘惑は最も大きいものかもしれません。殆どの場合、「足りない」と感じて伝道が始められなくなります。しかし伝道の備えは当然神さまがしてくださっているのです。それを信じていくことが一番大切なことです。11節に言われている「よく調べ」というのは、訪れた土地をよく見て、愛しなさいということに通じます。一見して良い悪いと決めつけず、よく調べて福音の基地を見いだしなさいということです。伝道は裁くためにするのではありません。どんな町や村、どんな人にも「平和があるように」と祈ることです。しかし、それでも迎え入れてもらえずに伝道がうまくいかないと感じることがあるでしょう。そんな時は足の塵すら落として、未練を持たずに去って行きなさいと言われます。伝道は私たちの力量を問うテストではありません。神さまの御心の実現です。ですからうまくいかないことも御心です。神様の救いの決意を信じて去って行けと言われます。

2019年03月25日