8/25のオープンチャーチ礼拝説教から

マタイによる福音書4章4節
「人はパンだけで生きるものではない」。この言葉は、イエス様が悪魔の誘惑に対してお答えになった言葉です。イエス様は救い主として歩み出された時に、私達が受ける試練、誘惑を自らお受けになって、何によってその試練を乗り越えていくのか、誘惑を斥けていくのか、どのようにして神と共に歩むのかを示してくださいました。その時に、空腹になられたイエス様に悪魔が語りかけました。「もしあなたが神の子であるなら、この石に、パンになれと命じてごらんなさい。」
「神なんか信じなくったって生きていけるじゃないですか」と、そう言う人達がたくさんいます。けれども、人は人生の中で様々な出来事に出遭っていきます。パンは大切です。しかし私たちの命を、この私の人生を支え、導き、救いを与えるのは、私を愛しておられる神様ご自身が一緒におられるからだ、とこの言葉によってイエス様は答えられたのです。信仰が建前になっていくと、いざという時、本当に困難に出会った時に、役に立たなくなっていきます。聖書で「生きる」ということは、最低限の生存を維持するということを意味するのではありません。そこには生きる歓びが、その可能性が開かれていなければ「生きる」とはいわないのです。その歓びと可能性は、私たちに本当に必要なものをご存知である神様と共に生き、その言葉によって生かされることから始まるのです。

2019年09月17日