9/29のオープンチャーチ礼拝説教から

フィリピの信徒への手紙3章13~14節
人生の中で度々試験や競争で私たちは測られています。どうしても試験や競争で明らかにされる価値観の中で生き、負け組にならず、勝ち組に入るために躍起になります。今日の聖書の言葉を、パウロは競技場で行われる競争をイメージして記しています。神様が与えてくださる「復活の命」という救いを目指して走っている競争です。復活の命をいただくために「後ろのものを忘れ、前のものに全身を向けつつ…目標を目指してひたすら走る」のです。しかしそこに、「神がイエス・キリストによって上へ召して」という言葉が挟まれています。神様の救いを得るために欠かせないことは、「神がイエス・キリストによって上へ召して」くださるということです。そうすると、この競争は「一番になるための」競争ではなくなります。互いに競って一番を目指していたはずなのに、神様がイエス様を遣わして皆を、「上へ召して」くださるからです。神様の救いを求める者は皆、イエス様に迎えられて、神様から賞をいただくことができるのです。勝ち組も負け組もありません。幼い子が、お父さんやお母さんに、走り寄っていくようなものです。全力で子どもは走ってきます。「抱っこして!」と求めます。お父さんやお母さんが抱っこしてくれます。イエス様を慕って前へ走っていくと、イエス様が私たちを抱っこして抱き上げてくれる。イエス様のふところにすっぽり納まって、神様がくださる賞である「復活の命」をいただくことができるのです。

2019年10月23日