1/5の礼拝説教から

ローマの信徒への手紙12章9~12節
今年の標語聖句は「希望をもって喜び、苦難を耐え忍び、たゆまず祈りなさい」(ローマ12:12)です。特に「たゆまず祈りなさい」という御言葉を心に留めていきたいと思います。この一節は、キリスト者の生活について教えている箇所に含まれています。9節からの言葉は、日本語の翻訳は大変綺麗に翻訳していますが、もともとは単語が並べられているような不完全な文章です。初めに「偽りのない愛」とい言葉があり、偽りのない愛を説明して「悪を憎む」、「善から離れない」、…「苦難を耐え忍ぶ」と続いています。そして、それらすべての場面で「たゆまず祈りなさい」と教えています。偽りのない愛は、イエス・キリストにおいて示された十字架の愛を言い換えている言葉です。私たちキリスト者が模範とする究極の目標です。偽りのない愛に生きることがキリスト者の生活の規範です。その時に欠かすことができないものが「祈り」です。祈りは、おまじないでも念仏でもありません。祈りは「神は私と共にいる」という信仰にもとづく神様と共に生きていること、そのものです。神様は目を閉ざさず、耳を背けずに私たちの祈りを待っておられます。神様と一緒に生きるところに、偽りのない愛に向かうキリスト者の生活は現れてくるのです。神様を抜きにして偽りのない愛はあり得ません。愛に生きようとするときに、最も大事なことは神が一緒に愛を担ってくださるということです。祈りをなくしたとき、キリスト者としての生活は成り立たなくなります。それは個人だけでなく、教会も同じです。この年、神様と共に生きる証である、「たゆまぬ祈り」を大切にしましょう。

2020年02月03日